理想とする技術組織

こんにちは、kotamatです。 開発メンバーも15人を超えてきて、開発ラインも複数走っている状況となってきました。 それぞれの開発ラインにおいて、上長となる開発責任者やマネージャーが要件やスケジュールを決めていくため、それぞれの開発ラインが独立駆動で走っていってしまうということが発生してきました。 そういった中で、SCOUTERという会社に所属している開発メンバーとして立ち戻る物が必要となってきました。

SCOUTERでは、会社全体のミッション・バリューがありますが、開発者としてのまとまりを作るためには、抽象度を落としてより具体的にする必要があるため、開発組織として目指す像を定義しました。

今回は各定義の紹介と、内在する意図を紹介します。

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理想の開発組織

開発組織として目指す像

パートナー意識を持った相互依存型自律組織

シンプルに言うと「頼り頼られる組織」「背中を任せられる仲間」

エンジニアやデザイナー、PO、PMと、開発に関わる人は一人ではプロダクトを作ることができません。 それぞれ専門性を持った人が集まり、それぞれの特性を活かしながら開発を行うのがプロダクト開発です。 誰が何が得意なのか、苦手なのかを相互に認識した上で、自主的に穴埋めできるような高度なやり取りがプロダクト開発には求められており、そういう体制を構築できればスケールできる強い技術組織になると思っています。 また、開発に用いられる専門性は日進月歩でもあるため現状に満足せず、得意な領域に関してもより高度なレベルを常に目指す組織を目指していきます。

開発組織のバリュー

バリューに関しては、SCOUTERのバリューに照らし合わせています。

なぜ会社のバリューに相対させるものを作成したのかというと、

  • 開発組織としてのバリューを当該対象者の評価に組み込まないと運用されない未来が待っている
  • 一人の非評価者に一人の評価者という構造で評価を行っている
  • 既存の評価では、バリューの達成度合いを評価している

という背景があり、現行の評価にスムーズに組み込むためには既存の評価に対応させる必要があったためです。

副次的な効果として、相対させることによって、営業やCSのメンバーにとっても、開発組織が行っている行動がどのように会社の規範に紐付いているのかというところが理解可能な形になるため、全社的に同じ方向に向かっているということが感じ取れるようになります。

バリューの設定方法は以上です。 これから具体的にそれぞれのバリューを紹介させてもらいます。

1. 個々のプレゼンスが組織のプレゼンスとなる

対応するバリュー

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ROCK

正解は探すものではなく、創り出すもの 立場や結果を恐れず、自らの正しさを証明するまで闘い続けよう

コアとなる考え

  • 自分の得意を社内外問わず発信し続けることで個のプレゼンスを上げていく
  • 苦手なところは自責意識を持ちながらも他の人に認識してもらい助けてもらう
  • 得意なところは互いに高め合う

解説

前述の通り、開発に関わるメンバーの専門性の相互作用によってプロダクトは作られていきます。 また、同じ職種でも人によって得意な領域や不得意な領域は別れており、プロダクトのフェーズや施策開発のフェーズによって求められるレベル感も異なっていきます。

そういった中でそれぞれのメンバーが自分が得意な領域を他者に認識させ、発揮することによってその人の存在意義を発揮でき、その領域を任せられるようになります。

また、現在の開発のエコシステムに置いて、社外への発信は非常に重要視されてきています。 各個人の得意を向上する過程を社外に発信することによって、その過程そのものが本人のブランディング戦略の一つの要素となり、唯一無二となる個々のプレゼンスが形成されます。

そうしていくと、様々なシチュエーションにSCOUTERのメンバーが露出するようになり、会社としてのプレゼンスが上がっていくと考えています。

得意な領域が個々にあるということは、不得意な領域もあるということになります。 不得意な領域も認識し合うことによって、その領域は誰か他の人のヘルプを得ることもでき、背中を預けられる関係となると考えています。

2. 自分史上最高のプルリクを出す

対応するバリュー

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JAZZ

絶えず時間が流れ、状況は変わり続けている 型に嵌らない、その瞬間の最高パフォーマンスを追い求めよう

コアとなる考え

  • プルリクというのは、自分の成果物を他人に評価、受け入れてもらうためのものとする。
  • プロダクトやその他環境に応じて求められる評価は変わってくるが、その場における自己最高のものを作ることによってパフォーマンスを最大化していく

解説

キーワードは「比較対象が自分」というところではありながら「その環境におけるベストをアウトプットする」という点です。

スクラム開発ではよくもちいられている「トレードオフスライダー」や「Doneの定義」にもありますが、事業のフェーズやステークホルダーの関係性など様々な要因によって、求められるアウトプットにおける重要視されるポイントが変わってきます

自分が置かれている環境下でベストはなにかを認識し、過去の自分の経験も融合して一番いいものをアウトプットとするということを行っていけば、不確実性の高い領域においても、次第に良いものになっていく環境となり、強いプロダクトが作られていくと考えています。

3. 好奇心を持って体系化する

対応するバリュー

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PROGRESSIVE

誰もやっていないことに、誰も気付いていない価値がある 誰も実現したことのないことへの挑戦を喜び讃えよう

コアとなる考え

  • 日進月歩のWeb業界において、常に新しい技術や手法を取り入れていくことが求められている。
  • 新しいことを取り入れるだけではなく、それを体系化し再現性のある形に昇華させるまでをチャレンジとし、唯一無二の価値を創造する。

解説

日進月歩のWeb開発業界において、専門性の向上は常に行う必要があります。 そういった中で、常に最新の情報や技術に対してアンテナを張り続ける事によって、今どういうのがモダンなのかというのを判断できるようにする必要があります。

ここで注意しなければならないのは、新しいものを取り入れるというのはとてもいいのですが、よくあるのがとりいれたままにすることです。 新規プロダクト、新規施策においては、新しい概念を入れるのはたやすいですが、それだけではそれほど価値はありません。それを体系化しノウハウ化して他のプロダクトや社外の人もつかえるようにしていくことによって他者にとって価値のあるチャレンジとなります。

また、体系化を行うプロセスは唯一無二となるため、それを社外に発信し、個のプレゼンスとしていくことで、チャレンジをすることの対価を何倍も得られるようになります。

まとめ

SCOUTERの開発組織の目指す像とバリューについて紹介させていただきました。

バリューを設定する際には、バリューに沿う行動を行うことが

  • 当該メンバーのスキルアップに繋がり
  • 強い組織を作る要素となり
  • 会社の価値観に沿う

ようにすることで、組織と個人がWinWinの関係になるようなものとなるかと思います。

今回設定したものはまだベータ版であり、今後運用していく中でブラッシュアップされていくかと思いますが、明文化することでクリアになったので、10-20名規模になってきたら導入を検討されるといいのかなと思います。

最後に

SCOUTERでは、Laravue勉強会やNuxtMeetup、本技術ブログなど社外に発信する場があり、上記バリューを発揮する環境は整っているかと思います。

こういったバリューに共感する方、開発者として圧倒的に成長していきたい方は、一度お話させていただければと思います。 下記リンクから応募していただいてもいいですし、kotamatにDMを送っていただいても構いません。

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