Trello+αでCSとのバグ対応を効率化する

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株式会社SCOUTERの鍬(id:yusuke_kuwa) です。

今回は、Trelloを使用して、バグ対応の際のビジネスチームとのコミュニケーションを円滑にした方法を紹介します。

こちらはAtlassian(JIRA , Confuence, Trello, Bitbucket)のTips Advent Calendar 2017 - Qiita 12日目の記事となります。

背景

今回想定している対応フローは以下の通りです。

  1. バグ発生

  2. ユーザが弊社CSチームに報告

  3. CSチームがエンジニアに報告

  4. エンジニアが対応

この中で今回は、エンジニアとビジネスチームの間でコミュニケーションコストが発生していた「2. CSチームがエンジニアに報告」の部分を取り上げます。

課題感

業態や取り扱うサービス内容によって様々だとは思いますが、弊社では

  • 報告内容が断片的でバグの対象ユーザを特定できない。

    • 例:「ユーザーからログインできないと報告がありました」
  • Slackで情報が流れる・交錯する

    • 例:大型のアップデートを行った直後で、複数箇所にバグがあった時にSlackが炎上
  • バグ対応の進捗確認のコミュニケーションコストが勿体無い

    • 例:「昨日の◯◯のバグ、どうなっていますか?」

などに課題がありました。

今回はこれらを2つの仕組みで解消していきます。

解決策1:Trelloを使おう

GithubのIssueなど、エンジニアのツールを押し付けてはダメです。

ビジネスサイドが使い慣れているツールでないと使ってくれません。報告が上がらなくなるか、Slackに何でも流れてしまいます。

ということで、Trelloに「バグ対応ボード」を作成し、Trello + IFTTT の運用をはじめました。

Trelloのリストには、

  • 報告リスト

  • 再度ユーザに問い合わせ中

  • 開発修正中

  • Won't Fix

  • Done

を用意し、これにより

  • Slackで情報が流れる・交錯する

  • バグ対応の進捗確認のコミュニケーションコストが勿体無い

を解決できました。

解決策2:欲しい情報を必ず入力してもらおう

残る課題は

  • 報告内容が断片的でバグの対象ユーザを特定できない。

ですね。

Trelloのラベルにユーザ種別や対象サイトURLを用意していたのですが、カードが汚くなるのと、使いにくさもあり浸透しませんでした。

また、テンプレートカードも用意してみましたが、テンプレートをコピペしてからカードを記入するのが煩雑で、同じく浸透しませんでした。

そこで、PowerUpを探しまわって(笑)、欲しい情報を必ず入力できる仕組みを作りました。

最終的に採用したPowerUpはこちらです。

※PowerUpについてはこちらをご覧ください。Get Connected with Trello Power-Ups

このCustomFieldは、"Trelloカードに任意のフィールドを追加できる" というだけのPowerUpです。

それだけの機能といえばそうなのですが、シンプル故に使いやすく、結局社内ではこれが浸透しました。

設定が完了すると、カードの作成画面が以下のようになります。

CustomFieldの入力内容がリストに表示される点も見やすいですね!

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現在弊社では、

  • 発覚日時

  • ユーザID

  • 利用ブラウザ

  • 当該URL

  • IntercomURL(ユーザとの会話履歴を辿りたい為)

を入力してもらっています。

おまけ:社内発表してみた時の様子

ということで、最後になりましたが、CustomFieldを導入した後に、社内slackに投稿した時の様子がこちらです。

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まとめ

今回はAtlassianのアドベントカレンダーということで、Trelloを活用したバグ報告フローの効率化について紹介しました。

最終的なバグ報告〜対応のフローは以下の通りです。

  1. Trelloを書く(エンジニアが入力して欲しい項目が抜け漏れなく入力される)

  2. Slackに自動で通知される

  3. Trelloのリストでバグ対応の進捗が分かる

かなりスムーズになりましたね!

CSとエンジニアが協力しつつ、お互いの職務に集中できる仕組みづくり、非常に大切です。

Trello等の便利なツールを活用してどんどん行っていきましょう!