男子新体操とはエンジニアリングである

この記事は個人ブログと同じ内容です


はじめに

私はエンジニアであり、男子新体操というスポーツをやっており、プライベートの時間に練習し、大会に出場してたりします。 私は個人競技をやっており、飽き性なため、4種目の演技を毎年作り変えています。 ※一般的には1つの演技を作ったら2~3年、長い人は7年ほど同じ演技をします

エンジニアを仕事としてやっていくうちに、男子新体操での演技作りと似ている部分が多いと、かなり前から感じていたので、面白いと思ってこの記事を書いてみました。

男子新体操とは

団体

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個人

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ダンスとアクロバットを混ぜたようなスポーツで、団体は6人で行い、個人は1人で4種目(スティック、リング、ロープ、クラブ)を行うスポーツです。 女子の新体操とは全く異なり、女子は華麗なスポーツであるのに対して、男子新体操はダイナミックで迫力があり、カッコいいスポーツです。 日本発祥で日本のみで、行われているスポーツです。

男子新体操のルール

  • 20点満点の減点方式
  • クロバット3回や投げの回数など、最低限のルールはあるがその他は自由
  • トリッキングやバレエ、ダンスなどのほか競技の技を入れても良い

男子新体操だけではなく、クリエイティビティを必要とするスポーツ全般に言えることですが、 100点の演技は存在しないので、曲を変えたり動きを変えたりして、無限に遊ぶことができるスポーツです。

答えのない不確実なものを試行錯誤し、形にしていくという点では、スポーツもビジネスも考え方は同じだと思いました。

演技(プロダクト)作りのやり方

私は以下の流れで演技作りをやっています。

市場調査 → 全体案を考える → 小さく作っていく → 全体で合わせる → 改修

私の場合は、新しいものを作るのではなく、上手い人のを盗んで、それを組み合わせて演技を作っていきます。 新しいものではなく、既存のものを組み合わせたり、プラスしていって作る感じです。 これは新しいビジネスアイディアを考える時と全く同じです。

市場調査

男子新体操は毎年レベルアップしているので、昔の演技をやっても点数が出るわけではなく、その年によって求められるものが変わってきます。 なので、はじめに前年の人の演技を見たり、審判からの聞き込み調査をして、どんな傾向があるかを調査します。

全体案考える

市場調査をもとに、ざっくり演技全体を作っていきます。 曲をベースに演技を作るので、曲を聴き、どこにどの動きをハメたいか、全体の動きの流れなどをざっくり決めます。

小さく作っていく

全体案をもとに、演技を4分割して、それぞれのパートを作っていきます。 それらを組み合わせて、全体感を見て違ったら、減点項目になりそうなものや違和感のある部分を直します。 ある程度の演技ができたら一旦完成です。

ここで意識しているのは、 最初から完璧なものを作らないし、求めない ということです。 自分が良くても、他の人から見ると違和感があるなど、演技には不確実要素が多いので、 私の場合、「音に合う、ある程度の流れが良い」という 最低限の要件を満たしたMVP(Minimum Viable Product)を作っていきます。

最低限の演技ができたら、 人のアドバイスや、もっと良くなりそうなポイントを練習で探し、それを元に演技を無限に改善していきます。

エラーハンドリングを考える

投げを落とした時などのミスをした後に、演技に影響が出ないように、そのパターンも想定して演技を作っています。 事前に復旧しやすい可用性の高い演技設計を意識しています。

最後に

この記事で語ったことは、あくまで私の場合なので、他の人の作り方は知りませんし、違っている可能性があります。 全日本大会で上位のチームたちは、私と違い、常に新しいものを開発し、取り入れてます。 この記事を通して少しでも男子新体操というスポーツを理解してもらえたら嬉しいです。


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