日常から学ぶ 気づきの法則

この記事は 個人Qiita と同じ内容です

qiita.com/sekiyaeiji

Jira のバックログにおいて、
もう見返さないであろうストーリーとかタスクチケットを、ときどき却下しまくって、
小さな業務改善気分を味わっています

今回、少し思い切った断捨離にトライしました

最近追加したストーリーとタスク以外の過去数年分のチケット 135個 を、
チームメンバー全員に1週間ほど目を通し確認してもらった後に、
135チケットすべてを却下してバックログ断捨離を実行しようと思い立ちました

ふと思いついたこと

ところで削除対象の 135 チケットっていまのバックログのリスト全体のどのくらいの割合だ?

ぜんぶで 462 チケットあって 135 チケット削除したら 327 チケットになる、
ということは、135 チケットは現在のチケット全体の 29.2 %を占める...
リスト画面の項目が 3割 も減ったら、画面のパフォーマンス向上するかもな...

よし、測ってみよう ♪

パフォーマンス計測

Chrome > Dev Tool > Lighthouse > Performance にて、
チケット3割削除の前後の、5回の計速値の平均で、数値が向上するかどうか確認しました

001.png

計測結果値を眺めてみて、
メンバーにとって業務影響が最もイメージしやすい項目として、

  • Time to Interactive : UI全体が操作可能になるまでの時間

による比較をしてみようと思いました

削除前と後のTTI(Time to Interactive)の比較

Jira のバックログ一覧画面をリロードして、
Lighthouse の Performance を実行する作業を前後とも5回ずつ繰り返しました

1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 平均 改善
before 7.4 12.8 9.7 9.6 9.6 9.82
after 7.4 7.4 7.4 7.9 8.2 7.66 2.16 s

ページのロード時に、画面が使えるようになる時間が、
9秒から7秒になり、2秒改善 という結果になりました

002.png

得られた効果

チームメンバーにアンケートを取って平均を出したところ、
この Jira の バックログ 画面の1日のロード回数は 4.85 回となりました
シンプルに 1日 4回ロードしてると仮定しますと...

時間

年間 200営業日 で
15人 のメンバー が
1日 平均4回 画面ロード する場合に
表示速度が 毎回 2秒短くなると
チーム全体で年間 6.7時間

つまり、Jira 操作に費やしている時間を 6.7時間 削減できた、ということです

チーム全員で、いままで捨てていた年間 6.7時間 を取り返せたことになります

効率

上述の計算の通り、チケットは 29.2 %削減できました

画面スクロールや目視での検索において、
無駄が3割ほど削減し、作業効率が向上できました
集中を阻害する要因も削減できたと言ってよいでしょう

所感

何気ない日常の作業について、
面白がって進められる方法を模索したり、
自身がほぼ事務的に行っているような業務の価値を再確認し、
効果があれば可視化して、
こうして自慢気にアウトプットして w より楽しんでみたり

こんな風に仕事ができている自分っていま、
大丈夫そうだな w って実感しました

考察

ともあれ、
実は以上のような取り組みを実践することは、
自身の目標評価サイクルを回す時や、
プロダクトの分析やデータサイエンスの解法を導き出す時など、
いろいろな場面でプロセスを生み出す時の作業と似ているところがあります

埋もれている法則性を見つけ出すことや、
まだ調べられてないことを調査し可視化しようとする動機と好奇心を持つことの価値、は
とくにデータサイエンスを進める際にも大切なポイントになります

ですので、事業プロダクトについても、
常日頃から上記のようなスタンスで、
没頭し面白がりながら好奇心と行動量を高い水準で維持しておくことで、
新しい指標や効果、価値を発見する確率を上げることができそうだ、
と感じた取り組みでした

まとめ

  • 何気ない日常を面白がる素材はすぐ手元に転がっている
  • 日常を面白がれる活力が湧く
  • 埋もれた価値再発見しわかりやすい指標で可視化するスキルは有用である
  • 没頭面白がりながら好奇心行動量を維持することで、気づきの確率は上げられる