スクラムマスターとしての考え方[CSM]

はじめに

こんにちは株式会社ROXXでスクラムマスターをやっている西澤 央貴です。

先日認定スクラムマスター(CSM)の研修を受けに行ってきました。講師は日本人で唯一の認定スクラムトレーナー(CST)である江端 一将さんの研修を受講しました。

この研修で最も学べたことはスクラムの知識だったりチームを自立させる方法とかではなく、スクラムマスターとしての考え方だったと思っています。そのため全てをこの記事に書ききることは出来ませんが、特に印象深かった考え方について書いていきたいと思います。

提案は論理的になっていて計測できなければならない

前提として基本的にはスクラムマスターがなにかの意思決定をする権限はありません。なのでスクラムマスターの発言は提案になり、提案するという行動は他の人の時間を使うという行為になります。そのため発言する際には責任を持たなければならないということを常々おっしゃっていました。

論理的ではない提案をしてしまった時、提案された側はたまたま同じアイディアを持っていない限り動こうとは思わないかと思います。

江端さんの話を聞いていて、相手が協力的に動いてくれる条件として以下になるのではと思いました。

  • 提案したアイディアの理由が理にかなっていて、それを実行したことによりチームがよくなっているということを計測できる仕組みになっている
  • チームとしてやりたいと思っていたものに矢印が向いていて提案したものはそこに辿り着くためのプロセスになっているとなおよし

トップダウンではないスクラムにおいて、上記2つが出来ているからこそチームが協力的に動いてくれるかと思っています。

最後の一人になっても考え続けなければならない

先程も話しましがスクラムマスターに決定する権限は基本的にありません。なので振り返りなどでtryが全然決まらない時に決め方を提案したり、決める前にもっといい案がないかを考えたりはスクラムマスターは行うと思いますが最終的に決めるのは開発チームになります。

ただ決まった後もスクラムマスターはそれよりもいい案はないのか、もっとチームを今よりよくする案は本当にないのかを考え続けなければいけないです。変わらないというのは現状維持なのでスクラムをマスターしている人の考え方として本当にいいのかということを考えさせられました。

スプリントレトロスペクティブは答え合わせ

江端さん曰く、スクラムの公式イベントにあるスプリントレトロスペクティブはスクラムマスターにとって答え合わせの時間。

スクラムマスターはチームの現状把握として課題は先に洗い出して置かなければなりません。チームの本質的な課題が分からなければチームがよりよくなる提案など出来ないです。そのため先にチームの現状を把握できるようにしておかなければいけません。そういう意味でスクラムマスターにとってスプリントレトロスペクティブは答え合わせなんだと思います。

飲み会の席で聞いて驚いたのですが、江端さんの頭の中には参加者36人の3日間のタイムラインが頭の中にはあると言っていました。

現状自分の力だと頭の中にメンバー全てのタイムラインを作成することが出来ないので、現在はチームのタイムラインはチームに貼ってもらっています。それとは別で個人のタイムラインを自分が作成してスプリントレトロスペクティブまでに課題を探し出してリストを作成するという取り組みを行っています。

CSMの感想

結果的には1日目に出された議題に対して最後まで結論が出ずにCSMは終了してしまいました。1日目の議題から課題が膨れ上がっていく中で、その一つ一つの課題に対してとにかく論理的に解を出すことが求められました。「その解によって本当にチームがよくなると思っているのか」「発言する時には36人全員の手を止めることなるがその責任を持って発言しているか」「チームが協力的に動いてくれるにはどのような提案をすればいいのか」を常に考え続ける3日間でした。

自分がスクラムマスターを学ぶきっかけになったのは、開発チームの人数が多くなったため「1チームだったのを2チームに分けたほうがいいよね」「1チームだったらなんとかなるけど2チームをPOだけで見るのは辛いよね」ということからスクラムマスターを置くことになりスクラムマスターを任命され今に至ります。

江畑さんの言葉になりますが「上司からスクラムマスターを任命されたからスクラムマスターになれるのではなく、スクラムマスターとしての動きをしていて、周りからスクラムマスターみたいだねと言われて初めてスクラムマスターになれる」とおっしゃっていました。自分はまだ前者になるので周りからスクラムマスターだねと言われるように、「論理的に考えられているか」「他によりよくなる方法は本当にないか」を常に考え行動していきたいと思います。

ただ論理や指標についてずっと頭を使い続けた3日間。研修期間中はもちろんでしたが、研修終わって2週間経った今でも夢に出てくるのはやめてください江端さん。。。

最後に

チームが成長していくにあたり、これからもメンバーを増やしてもっと生産性の高いチームにしていきたいと思っています。

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